光の集える空間-AIに生成されたタイトルをもとに、プレイリストを作ってみた。vol.2

こんにちは、B3魚田です。 今回は先月から続けているプレイリスト制作withAIの第2回目となります。

前回のおさらい

前回は全体のテーマ設定、各プレイリストの タイトル決定のプロセスと僕が制作した「Vividなバースデーworld」のプレイリストを公開しました。
テーマは「光の集える空間」で、各プレイリストのタイトルを以下のようにしました。
1. 「Vividなバースデーworld」
2. 「時の儀式のダンスパーティー
3. 「Anothre Scape」
4. 「連鎖的酔狂行列の発光」
今回は2.「時の儀式のダンスパーティー」を制作しました。

Adobe FireFlyで生成

制作・解説

今回から、Chat-GPTとClaudeにもそれぞれプレイリストを制作してもらうことにしました。 以下は入力したプロンプトと出力結果です。

Chat-GPT

Claude

そして、以下が実際のプレイリストです。
Chat-GPT

Claude

どちらもご機嫌な雰囲気で統一されているうえ、明らかに違和感のあるような選曲、曲順にはなっていないため、よくできたプレイリストだと感じました。

選曲

2つのAIが選曲したプレイリストの共通点はいくつか見られます。 まず、英語圏の楽曲がほとんどを占めています。
次に、ABBAの「Dancing Queen」とグローリア・ゲイナ―の「I Will Survive」が共通で選曲されています。 前者はタイトルにDancingという単語が含まれているために選択されやすいと考えられますが、後者はタイトルだけでは判断できません。
「I Will Survive」は1978年にリリースされた楽曲で、音楽雑誌『ローリング・ストーン』において、2021年版最も偉大な楽曲で251位に選ばれています。 何故この楽曲がダンスのプレイリストで選曲されるのでしょうか。

調査のために、YouTubeで「I will survive dance」と検索すると、いくつもの動画が投稿されており、 以下のような社交ダンスでも使用されているようです。


www.youtube.com
こういった背景も選曲の要因になっているかもしれません。
その他に、それぞれ、選曲の方向性はあるのでしょうか。 おおよそですが、各楽曲のYouTube上の再生回数の幅は以下のようになっています。(2024/02/08集計)

最も再生回数が多いものは「Shakira - Waka Waka (This Time for Africa)」の約38億回であり、最も少ないものは「TOWA TEI-"GBI"」の約19万回で、視聴回数の幅はかなり大きいことがわかります。
次に選曲されているアーティストの出身国は以下のようになっています。
アメリカが最も多く9曲、次いでイギリスが3曲となっており、それ以外は1曲で並んでいます。 アメリカや西欧圏の楽曲が選ばれている傾向にあります。
日本の楽曲を選ぶように指示した場合も、タイトルに関係なく、「Lemon」や「前前前世」などのヒット曲のみが選曲されており、 英語圏以外についての情報の取り扱いは発展途上のようです。
そして、AIごとの選曲の傾向としてリリース年に注目すると以下のようになります。
円が大きいものほど、再生回数の多い楽曲です。

Chat-GPTが選曲したものを赤、Claudeを青、両方に選ばれたものをオレンジで表示しました。
最も新しいものがBTSの「Dynamite」で最も古いものがRichard O'Brienの「The Time Wrap」です。
このチャートからGPTは最近の楽曲を、Claudeは2000年以前の楽曲を選んだことがわかります。
以上からある程度、AIの制作するプレイリストの方向性がつかめたように感じられます。

おわり

今回は「時の儀式のダンスパーティー」というタイトルのプレイリストをChat-GPTとClaudeに制作してもらい、その選曲について少し分析を行いました。次回は「Anothre Scape」になります。ご高覧頂き、ありがとうございました。

おまけ

一応、同じタイトルで僕が制作したプレイリストも載せておきます。